あなたにとってお金とは? マネースクリプトの話。

あなたにとってお金とはどういったものでしょうか?
「日々の生活、やりたいこと実現のために必要なもの」、「ありすぎても困らないもの」
といった意見や「ありすぎることで、人との関係性をおかしくするもの」、「金持ちは意地汚い」
などといった、ネガティブな意見も出てくるでしょう。

 お金に対する価値観で、あなたの収入に影響を及ぼししているかもしれないというお話。
ご興味があるかたは読んでいっていただければ幸いです。

マネースクリプト理論とは

 マネースクリプト理論とは、一言で言ってしまえば「お金に対するマインドセット(固定化された考え方、考え方のクセ)のこと」です。
 アメリカの金融心理学者、ブラッド・クロンツ博士がアメリカの年収TOP2.5%の超大金持ち351人に対し心理テスト及びアンケートを行いました。
その人たちの性格を分析した中で分かったのが、マネースクリプトとなります。マネースクリプトの中では次の4つのお金に対する態度を定義して
います。

次の中でどのタイプが、お金持ちになりやすいか、お金持ちになりにくいかを考えてみてください。

  • お金に対する態度1:金銭忌避
     お金は悪であり、自分は高収入に値しないと考えています。そのような人にとって、お金は恐怖、不安、不快の源泉で、高所得者は強欲で堕落しており、慎ましやかに暮らしていく方が美徳であると信じています。であると同時に、矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、もっとお金があれば生活が楽になり、尊敬されるようになるのになあと考えている人が多いのも事実です。言うなれば、お金に対しての考えが過小評価と過大評価の間で揺れ動きやすい人が多いと言えるでしょう。
  • お金に対する態度2:金銭崇拝
     心の奥底から「幸せになるための鍵はお金であり、お金が殆どの問題を解決してくれる」と信じています。同時に、どれだけお金があっても100%は満足できないとも考えています。この相反する信念は時に、快楽を求めるがために慢性的な支出過多につながります。
    金銭崇拝の傾向が極端に強い人は、低収入、低資産、借金地獄へと陥る傾向があり注意が必要です。また、強迫的に消費を繰り返したり、物欲にまみれたり、家族よりも仕事を優先するなどの傾向があることも知られています。ひどいケースではお金が無いのに、気前よく見せるために他人にお金をあげてしまうということもあります。
  • お金に対する態度3:金銭ステータス
     人間の価値はどれだけお金を稼いだか持っているかで決まると信じています。見栄を張るために年収を多めに言ったり、分を越えて支出したりする傾向があります。まじめに暮らしていればお金はなんとかなると考えていたり、人間の成功はどれだけお金を稼いだかで決まると考えていたりもします。金銭ステータスの
    傾向が強すぎる人は、低収入、低資産、他人への金銭的依存、ギャンブル依存、などに陥りやすいリスクがあります。
  • お金に対する態度4:金銭警戒
     自身の経済状況に敏感で、働いて貯蓄をすることが何より大事だと考えています。現金で買えないものは、たとえクレジットカードで買えたとしても、買うのに抵抗感を示します。結果として、金銭警戒の人は比較的経済的に裕福な生活を送ることが出来ると報告されています。また、他のタイプと比べて支出過多やギャンブル依存になりにくいことも知られています。ただし、この傾向があまりに過剰だと、それがストレスになってしまうという人や、貯蓄性向が高すぎて人生が楽しめない人もいるため注意が必要です。 

 ちなみにお金持ちになりやすい傾向の人は金銭崇拝タイプの方で、なりにくい方は金銭忌避のタイプだそうです。

 『マネースクリプト 診断』などと検索をかけると無料でご自身のタイプが判別できるサイトが見つかります。

金銭忌避タイプと嫌儲バイアス


 私たち日本人は「お金を稼ぐこと」や「お金を稼いでいる人」に対してネガティブな印象を持つことが多いです。そういった意味から日本人には「金銭忌避タイプ」の方が多いかもしれません。

 筆者が思うには教育の影響もあると考えるのですが、「労働対価とは額に汗して、長時間努力し得るもの」などといった学生時代に受けてきた教育にも影響していると思います。

 それに加え、営利目的でお金を稼ぐ(ごう)と判明した時点で、ネガティブな印象を持つことがあると思います。これを嫌儲(けんもう、けんちょ、いやもう、いやんもう等)バイアスと呼びます。


「嫌儲」とは
  匿名掲示板サイト「2ちゃんねる」内の書き込みなどを営利目的で転用する行為を嫌うことや嫌う 人々を指す。インターネットスラング(他人が楽に儲けることに対する心情的反発といった意味合いがある)。
  派生して、人が金儲けすること自体を嫌うことを意味する(クリエイターやコンテンツ制作者が対価を得ることを嫌うことも指す)。
— wikipedia

 たとえば、前に流行った「100日後に死ぬワニ」のグッズ販売発表、映画化発表に多くの反発が生まれたケースがあります。こちらに関しては、無料webコンテンツとして成功していたものを、グッズ販売、映画化によるビジネスの匂いを漂わせたために一気に反発、周りの熱が一気に冷めてしまったものと考えています。

 ブームにのって一儲けする画策は悪くはないですが、一方の見方では「楽して大儲けしようとしている、儲けの仕掛けに乗せられた」というバイアスがかかってしまった結果と考えられます。

 私たちはこのような性向も持っていることを認識する必要があります。

金銭忌避タイプと嫌儲バイアス

お金を稼いでいるひとが成功者としてメディアに出てくる場合がありますが、ネガティブな反応をしているとお金持ちになるには遠回りする要因の一つと考えられます。

 テレビやSNSの表現の仕方が厭らしいという場合も散見されますが、、、お金持ちになりたければお金持ちからマインドを学ぶという姿勢も要求されるのではないでしょうか。
 また嫌儲バイアスにより、楽して儲ける、短期間に稼ぐということに罪悪感を抱くこともあるかもしれません。
 嫌儲バイアスを知り、飼いならすことで意識を変える必要があると思います。
 
 お金自体にはには清い/汚いの区別はなく、ただ目的を達成するための道具と考えています。入手の方法、使い方で清い/汚いはでてくるものと考えております。
 お金に対し、過度に拒否感を示すものではなく、入手方法、使い方に個々人が納得と責任を持てるよう意識を持てるのであれば、意識は変わり収入が増えるのではないでしょうか。 
 
 私もそのように意識を変え、収入を増やしていきたいと考えます。

ライター

独身。埼玉県在住。
なんちゃってミドルエイジクライシスに遭遇しちょっと迷走している人。
サービス業の端くれで20年ぐらい技術系サラリーマンをやってます。
そのほかエロを愛するその辺によくいる無趣味おじさん。
興味のあること、やってみたこと、日々徒然などを記述していきます。

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